ホンダDNA「R」<決断編>

★執筆日:2008.2.3★

 さて、どうするか?例のホンダオートテラスから自宅への帰り道、私はずっと考えていました。まあ、客観的に見ればどうか考えても「買い」です。 しかし、今乗っている車はただのSiR Euroパッケージではありません。新車で購入し、慣らしもしっかり行い、エンジンオイル等も定期的に交換してました。まあ、ここまではごく当たり前の整備ですが…。 車検・整備はディーラーでしっかり行ってもらい、エンジンオイルには無限のオイル「VT-R」を入れたり、ボディコーティング「アークバリア21」をかけたり…。何よりも愛情の注ぎ込みが違います(笑)。 自分なりに車の状態には常に気を遣っていましたし、とにかく、この車のためには多少の出費は糸目を付けませんでした。

 まあ、このEuro-Rが新車であれば間違いなく即決でしたけど、やはり中古であるという懸念点がありました。 走行距離が短く整備記録も残っているし、乱雑に扱われたような形跡もないので大丈夫だとは思いますが、それでもやはり、細かい点でどんな整備を行ってきたかまでは知る術はありません。 それに対して、SiR Euroパッケージは新車で購入し、整備・洗車、傷の一つ一つに至るまで、すべて私は知っています。 そんな車から(悪く言えば)得体の知れない車に乗り換えてしまって果たしていいのだろうか?私は散々、悩みに悩みました。 しかし結局、その日に決断することはできず、翌日の夕方まで待ってもらうようそのオートテラスの担当営業の人に連絡をしました。

 翌日の2007年12月9日(日)。まだ悩んでます(笑)。寝るときも食事をしているときもずーっと悩んでました。なんとかこの車を手放さずにEuro-Rを購入する方法として、2台所有体制についても考えていました。 しかし、やはり金銭的な面でやや無理がありますし、何よりも保管場所確保が難しかったのであまり現実的ではありませんでした。決断できないまま時間だけが刻々と過ぎていき、期限の夕方がすぐそこまで迫ってきていました。

 ここでもう一度、このEuro-Rについてよく考えてみました。
Type-Rほどではないにしろ、Euro-Rという車の性格上、中古で出回っているのは乱雑に扱われた物が多い。その上、フルノーマル状態で内外装綺麗な物となると非常に数が少ない。さらに、走行距離が少ない物(3万km以下)となるともうほとんど皆無。 今回のように6年落ちのEuro-Rで走行距離1万2千kmなんてまずあり得ない。しかも最終年式で色なども自分の望む仕様。さらに、先客がいたにも関わらず売れずに、私の元にチャンスが回ってきた。
ふと、私は悟りました。

これは、きっと神様が私に恵んでくださったのだと(爆)。

そう考えると、この恵みをわざわざ見逃すこともないだろうと思うようになりました(笑)。 でも真面目な話、私は今までこういった重大な選択を迫られた場合、いつも無難な選択ばかりを選んでいました。今回も無難な選択をするのであれば、このままSiR Euroパッケージに乗り続けるのが賢明でしょう。 何よりもMT車は教習所以来11年間運転していないですし、乗り換えるとなるとナビやセキュリティの取り外し&再取り付けなど、余計な出費がかさみます。

 しかし、それらを乗り越えた先にはMT車を操る楽しみとEuro-Rオーナーになれることの優越感が待っているはずです。今ここでEuro-Rに乗り換えなければ、私は一生MT車に乗れない体になってしまうでしょう。 この選択は、私のカーライフの一生を左右することにもなるでしょう。今ここで挑戦的な選択をしなくて、いつするのでしょうか?

 2007年12月9日(日)の夕方、私はついに決断しました。Euro-Rに乗り換えることを。5年半ともに歩んできたSiR Euroパッケージには大変愛着があり、出来れば手放したくありませんでした。 しかし、いつまでもEuro-Rへの憧れを引きずったまま今後のカーライフを送るのも辛いものがあります。何より、買わないで後悔するより買ってから後悔した方がいいと思うようになったのです。

 そして、ホンダオートテラスの担当営業の人に連絡を入れ、Euro-R購入の意志を伝えました。もう後には戻れません。この決断を下したとき、私は泣きました。今まで本当にありがとうと。そしてごめんねと。 SiR Euroパッケージで20年20万km乗るつもりでいたのに、こんなに早く乗り換えることになるなんてこの車を買ったとき、とても想像もしていませんでした。


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