PHSを子機にする方法

★執筆日:2001.9.2★

 PHSにあって携帯電話にない機能の一つに「デジタルコードレスホンに子機として登録できる」というのがあります。というより元々PHSは、コードレスホンの子機を外でも使えるようするために開発された物なので、できて当たり前なのです。 ただ、規格が各社いろいろと入り乱れているので、PHS端末の会社によって親機となる電話機が限定されてしまうので、現実にはPHSを子機として使っている人はあまりいません。しかし、最近では「自営標準第3版」と呼ばれる規格に統一しようという動きが出てきました。 よって、もしこれからPHSを購入しようとしている人で、PHSを子機として使いたいと思っている人は、親機となるデジタルコードレスホン、子機とするPHSともにこの「自営標準第3版」という規格に対応している製品を購入した方が良いと思われます。

 とは言っても、まだまだ各社独自規格のPHSの方が圧倒多数です。なるべく複数のキャリアに対応した親機を選びたいところですが、そんなときお薦めしたいのが松下通信工業の「VE-PV55J」という製品です。 まあ、この製品の詳細はリンク先を見ていただくこととして、この電話機はNTTドコモ、アステルのPHSを子機として登録できます。さらに、自営標準第3版にも対応していますのでそれ準拠のPHSも子機に登録できます。 ただし、DDIポケットの「α-PHS」には対応していないのでDDIポケットのPHSは登録できません。しかし「RZ-J90」などの機種は非公式ながら自営標準第3版に対応しているので、これらの機種では子機登録が可能です。

 ここで注意していただきたいのは、NTTドコモやアステル製品であっても、メーカーとして保証しているのは実際に動作確認を行った機種だけということです(「VE-PV55J」のリンク先に対応機種が載っています)。 対応機種外は保証外行為となりますので自己責任の上で行ってください(自作PCユーザーだったら当然承知の上ですよね)。

 ちょうど、うちの電話機が半分壊れかかっていたので、この際だから「VE-PV55J」を購入しようと思いました。 そうすれば、今使っている自分用の「RZ-J90」(DDIポケット)と父親用の「パルディオ621S」(NTTドコモ)を子機として登録できるかもしれないと思ったからです。結論から言うと、どちらも問題なく子機登録ができました。 ちゃんと内線通話もできますし、外線の通話を保留して他の子機に回すこともできたので実用上は問題なしです。

 ただ、登録方法がどちらも公開されておらず、インターネットで探しても特に「621S」の方の登録方法が今ひとつはっきりとしませんでした。しかし、他機種での情報を元に登録することができたので、お役に立てればと思い、ここに登録手順を示したいと思います。 ただし、 デジタルコードレスホンにPHSを子機として登録するのは本来は販売店が行うものです。ここで行っているように、ユーザー自身が行った場合は保証外行為となります。 よって、これらのことはすべて自己責任の元で行ってください。

★RZ-J90の子機登録方法

<「VE-PV55J」(親機)側の設定>
 Bグループでの登録手順となります。製品に添付されている手順書の通りに操作して親機側の子機登録準備を行ってください。

<子機側の設定>
 親機の設定が完了したら子機の設定に移ります。
1.電源を切ります。
2.[#]を押しながら電源を入れます。
3.「親機登録モード」になったら親機で設定した子機番号を入力して、[#]を押します。
4.親機で設定した暗証番号4桁を入力し、[#]を押します。
5.親機番号[1]を入力し、[#]を押します。

 親機側のディスプレイに子機登録成功のメッセージが表示されたら登録成功です。後はRZ-J90側の待ち受けモード設定で「家庭/公衆」モードにすれば公衆回線からも固定電話回線からも電話が受け取れます。

★621Sの子機登録方法

<「VE-PV55J」(親機)側の設定>
 Aグループでの登録手順となります。製品に添付されている手順書の通りに操作して親機側の子機登録準備を行ってください。

<子機側の設定>
 親機の設定が完了したら子機の設定に移ります。
1.電源を切ります。
2.[保留/内線](アンテナサーチボタン)を押したまま、電源を入れます。
3.「登録モード」と表示されたら[上]ボタンを押します。
4.「項目選択」と表示されるので[1]を押します。このとき、「HS増設登録 1」と表示されます。
5.親機で設定した内線番号を2桁で入力します(例:2番の場合は[0][2]と入力)。このときの表示は「HS増設登録 102」と表示されます。
6.親機で設定した暗証番号2桁を入力します。このとき、「HS増設登録 10211」と表示されます(暗証番号11の場合)。
7.[保留/内線]を押します。「通話ボタンを押してください」と表示されます。
8.[通話]を押します。このとき「登録完了」と表示されれば成功です。
9.[電源]を押して登録作業を終了します。

 登録完了後の621Sの待ち受け設定モードは「デュアルモード」になっているはずです。なっていなかったらデュアルモードにしてください。これで公衆回線からも固定電話回線からも電話が受け取れます。

 なお、登録した子機の登録削除方法ですが、RZ-J90の場合は、[*]押しながら電源投入、621Sの場合は登録手順のところの「項目選択」で[#]を押せば削除モードに移行できます。 ただし、削除モードはまだ私はやっていませんので間違っているかも(爆)。




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